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VDW mini

小型多層粘性制震壁

Viscous Damping Wall mini

m4&m6.tif

1. 構造と特徴

VDWmini(Viscous Damping Wall mini, 小型多層粘性制震壁)は、粘性制震壁の内壁鋼板を4枚または6枚に多層化して有効面積を増やし、設置性の良い1m角程度の小型サイズで高い性能を得られるようにしたせん断抵抗型の粘性制震装置です。上階側に接続される内壁鋼板と下階側に接続される外壁鋼板から構成され、内部の高粘性流体には経年劣化がほとんどないポリイソブチレンを使用しています。

この装置は以下の特徴を有しています。

 1本装置は作動速度に依存した粘性抵抗力を発揮し、低速度域では速度による変化が大きく、速度が大きくなるにしたがって変化が緩やかになる特性を持っています。

 2 振動数に対する依存性は小さいため、様々な周期特性の構造物において同じように抵抗力を期待することができます。

 3 温度が高くなると抵抗力が低く、温度が低くなると抵抗力が高くなる特性を持っています。

 4 長時間の繰り返し振動に対しては、粘性流体の温度上昇に伴い抵抗力が低下しますが、時間が経過して温度が下がると元の性能に戻る特性を持っています。

VDWmini2.png

2. 基本特性

減衰力は速度のべき乗に比例するようにモデル化することができます。減衰力の基準式を以下に示します。

・減衰力算定式

 Fd=Cd × V^α

 ​

 Fd:基準減衰力(kN)  Cd:減衰係数(kN/(cm/s)α)

V:相対速度(cm/s)   α:非線形乗数(実験係数)

・式の適用範囲

速度:1.0 cm /s 以上25 cm /s以下 振幅:5.0 mm 以上40 mm以下

振動数:0.1 Hz以上1.0 Hz以下 温度:5 ℃以上 35 ℃ 以下

最大荷重

VDWm4:  800 kN

VDWm6:1200 kN

Q-V関係.tif

・ギャラリー

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