CLB
直動転がり支承
Cross Linear Bearing
1. 構造と特徴
直動転がり支承(CLB)は、鋼球の循環機構を持つ鋼製ブロックと軸受けレールで構成する直動装置(LMガイド)を十字型に組み合わせ、任意の方向に滑動する支承です。
一組の支承に使用されるブロック数により、十字型(1個)、キ型(2個)、井型(4個)の3種類があります。
この支承には以下の特長があります。
1 水平抵抗が極めて小さく、免震建物の長周期化が可能
2 軽量建物にも適用でき、設計の自由度が向上する
3 引抜き力にも有効で、塔状建物に適用可能
4 水平剛性をほとんど付加せずに荷重を支持できるため、不整形建物の偏心バランス制御に有効
5 装置サイズの選択幅が広く、床免震や小住宅から大荷重の超高層ビルまで幅広く対応
6 レールの長さによって可動長を自由に設定できる(限界変形の最大値=±1000mm)
7 性能が温度や速度に依存しない
この支承は復元機能および、減衰機能を持たないため、通常鉛プラグ入り積層ゴム支承等と組み合わせて使用します。
2. 基本特性
基本特性:転がり摩擦係数(μ)
圧縮μ=(1.2+7.8×Pv/P0)/1000(CLB011〜133)
(1.2+3.6×Pv/P0)/1000(CLB250〜3120F)
∴(0.1≦Pv/P0≦2.0)
引張μ=(0.4+6.0×tP/tP0)/1000(CLB011〜133)
(1.2+5.0×tP/tP0)/1000(CLB250〜3120F)
∴(0.2≦tP/tP0≦1.2)
P0:静定格荷重(圧縮)
tP0:静定格荷重(引張)
Pv:鉛直積載荷重(圧縮)
tP:鉛直積載荷重(引張)
3. 製品の種類と基本仕様
■形式記号の例
※型番後の「H」は引張セットを示します。
CLB 1560T(H) − 600
〈種別〉〈型番名(基準荷重 ton)〉〈限界変形(片側 mm)〉